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スキンケア

動物でのスキンケアはほぼ全身が毛で覆われているため、概念としては人の頭髪のケアと似た感覚があるのかもしれません。

スキンケアは正常な皮膚を保つのか、あるいは皮膚病を少しでも改善させるのかで行う方法が違ってきます。

正常な皮膚を保つ

  • シャンプーをした後に保湿剤(リンスやトリートメントなど)で仕上げてよいでしょう。
  • ドライヤーはタオルで十分水分を拭ってから、体に近づけすぎないように(体に片手を当てて熱くない距離で)して行います。

皮膚が弱い、乾燥しすぎている

  • 皮膚のバリア機能(経表皮水分喪失量、TEWL)を測定してみましょう。
  • 皮膚が弱い子の場合にはぬるま湯で洗うとかマイクロバブル用いて洗浄剤を使わずに洗うのもよいでしょう。 
  • 皮膚のバリア機能は皮膚表面の脂成分と関係が深いので、脂症の子でも皮膚の脂を取りすぎないように、またシャンプーするとカサカサになるようでしたら積極的に保湿剤を用いましょう。

犬のスキンケアのポイント

犬ではセラミド、グリセリン、ハーブ、必須脂肪酸などが入ったクリーム、シャンプー、ポアオンなどが保湿作用があるとされています。もちろん人でよく用いられる尿素、ヘパリン類似物質、ワセリンなども効果大ですが、その子にとって使いやすいタイプを選ぶことが大事でしょう。

犬のアトピー性皮膚炎では皮膚のセラミドが減少していますので、セラミドを含有しているクリーム、フォーム、リンス、トリートメントなどを積極的に使って参ります。

膿皮症・マラセチアのスキンケア

膿皮症の場合
クロルヘキシジンという成分が入ったシャンプーを用いることが多く、軽い膿皮症でしたらクロルヘキシジンを外用するだけで、抗生物質を使わずにコントロールできることもあります。そしてクロルヘキシジンは耐性菌を作る恐れがほとんどありません。
マラセチアの場合
膿皮症と同じく、抗真菌剤を内服しつつ、マラセチアに有効なシャンプーを行います。

スキンケアを行うには同じ成分でもシャンプーだけではなく、クリーム剤、フォーム剤(泡状)、ローション剤など様々なものを選んでいくとキレイな皮膚が保てます。